著者 : 清水有生
奇跡のミシン 天国の声、届けます奇跡のミシン 天国の声、届けます
東京で服飾の仕事をしている中村みどりのもとに、物心つく前に別れたきりの父親が亡くなったとの知らせが入る。佐賀県唐津市でテーラーを営んでいた父は、ネクタイをポーチに作り替えたりして、どうやら遺品リメイクの仕事をしていたようだ。残った注文を引き受け、父が使っていた年代物の足踏みミシンを動かし始めるとーここには自分ひとりのはずなのに“誰か”が話しかけてきた…。
すずらん(中巻)すずらん(中巻)
昭和16年3月。萌は故郷・明日萌を遠く離れ、生まれて初めての地に降り立った。そこは大都会・東京-。人の多さと生活リズムの速さに圧倒され、不安になる一方で、東京で母に会えるかもしれないと、淡い期待を抱いていた。そんな萌に襲いかかる災難の数々。あてにしていた働き口がだめになったうえ、すり騒動に巻き込まれ、財布を盗まれてしまったのだ。途方に暮れた萌は、最後に残っていた十銭硬貨を握りしめ、駅近くにあった猫又食堂の暖簾をくぐるのだった。食堂の女将・としは津軽三味線を爪弾く趣味があり、その音色が萌にはなぜか懐かしい。もしや本当の母では…そして、さまざまな出会いを重ねていく中で、萌は結婚相手とめぐり会う。しかし、幸せな生活もつかの間だった。徐々に忍び寄る戦争の影が萌の人生を一転させる。
俺達に明日は来るのか俺達に明日は来るのか
口からでまかせ、ウソ八百の父親と、そんな父親を軽べつし、他人を信用せず平気でウソをつく息子。史上最悪な親子がきずなを取り戻せる日は来るのか?東芝日曜劇場小説化。
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