著者 : 潤宮るか
大聖女・コルネリアの秘密は、偽者の聖女であるということ! 長年の聖女不在で国が荒れ果てていた十年前ーー『この娘は聖女だ』と偽った没落子爵の父に神殿へ売られてしまった彼女は、本来ならば奇跡を行使して行われる聖女の勤めを、薬学の知識と技術、そして生来生まれ持った人柄によって果たしていた。皆を騙していることを心苦しく思うものの、自らを慕う人々のことを思うと、「自分が聖女ではない」と切り出せず、悶々とする日々。 そんなある日、彼女のもとに第二王子・ジュードが傷を聖女の力で癒して欲しいとやってきた。 いつものように薬を処方するコルネリアだったが、「……やっぱりだ。アンタ、本当は聖女なんかじゃないんだろう?」と言われ、 あげくには「第二王子の俺が王座につくにはアンタの大聖女って肩書きが必要だ。……俺と結婚しろ。そうしないと……偽者ってバラすよ」と脅されてしまって!? 猫かぶりなガラ悪王子×真面目で頑張りやな偽聖女の救国ラブストーリー!!
呪いの解決法が書かれた本は延滞中!? 術師を生業としていた兄の命日に部屋へ黒い風が入り込んで以来、あやかしの姿が見えるようになってしまった有末かなで。ふわふわした喋る埃の塊のようなものに「呪い」だと言われ、対価(チョコレート)と引き換えに、「ひいらぎ文庫」に行けば呪いを解ける方法が書かれた本があるはずだと教えてもらう。 次の日の放課後、枯れ草だらけの原っぱと林を越えてなんとか「ひいらぎ文庫」にたどりついたかなでだったが、玄関前に寝ていた金色のキツネのしっぽをうっかり踏んづけてしまう。そのキツネに男の声で文句を言われ、喋るキツネなのか動物の言葉までわかるようになったのか混乱するかなで。そんなかなでを「ひいらぎ文庫」の中へ招き入れてくれたのは、「ひいらぎ文庫」の室長で浮世離れした美貌の長谷川柊だった。 ところが、かなでの目的の本は延滞中! 困るかなでを見かねた長谷川の厚意で、長谷川の式神だという喋るキツネの未明(みはる)を留守番役に、かなでは長谷川と一緒に延滞本を取り立てに行くことに。しかし、本の借主と一緒に本の行方がわからなくなっていて!? あやかし×本がもたらす、心に響く思い出の物語。
砂漠の国に召喚された私に手を差し伸べてくれたのは国王陛下!? 「妻になってくれないか?」冷徹と恐れられる王なのに私だけは包容力たっぷりに溺愛。甘〜いHも、甘〜いラブも満載の結婚ファンタジー!