著者 : 火浦功
悪の秘密結社『ブラック・ハンド』総帥、ビランデルが、刑務所に護送される途中で脱走した。連れ去ったのは、中華色でゲテゲテに飾られた、謎のド派手宇宙船だった。一方ジギーは、逮捕されたはずのビランデルを見かけ、後をつける。しかし、たどり着いた中華料理店で捕まってしまい、奇妙なニンジンを食べさせられた。これには、ボギーを殺害する催眠暗示がプログラムされていた。しかも、24時間以内に暗示を消さないと、一生そのプログラムが残ってしまうのだ…。
人類が辿り着いた最後の街・世紀末都市。だがそこは文明の廃棄場だった。鳴りしきるサイレン、崩れた裏通りを彷徨う男達、殺し屋、刑事、バーテン、タクシー・ドライバー…。悪魔の薬P2で幻覚を起こした患者が、凶悪犯罪を重ねた。刑事達は街の闇を縫って、P2密売の大物らを追跡したが、目指す相手は次々に死体となって転がっていく。黒幕は?P2蔓延の狙いは?著者初の本格ハードボイルド。
「うーん、チョコレートパフェにするか、フルーツパフェにするか…こいつは大問題だ」あなたも、経験あるでしょ?こーゆーの。そんなときには、コレ。この“選択機”を使えば、何かを決めようとする前にその結果がどうなるか、わかるってワケ。あっ!何ィ?その顔?「んなこと、できるわけない」って思ってんでしょ。このマッドサイエンティスト(仮免許中だけど)豪田みのりにできないことはないっ!なぜかって?だって、この本はね、なんでもアリのスラップスティック・ゲームブックなんだもんっ!
世紀末都市/メガロポリス-それは、人類がテクノロジーの高度化の果てに生み出した文明の廃棄場である。昼夜の別なく響き渡るサイレン。崩れ、朽ちかけた裏通りを彷徨う男達。殺し屋、刑事、タクシー・ドライバー、バーテン…職業は違っても皆、心の奥に苦い過去を隠しながら、誇り高くタフに生きている。近未来のSFイメージを随所に散りばめながら、犯罪に巻き込まれて戦う彼等一人一人の姿を通じて、都市と人間の歪みを鮮やかに描いた、著者初のハードボイルド連作集・全6篇。作品のアイディアを詳しく解説したあとがきも収録。