著者 : 片桐里香
大事な土曜の午后大事な土曜の午后
「次の駅まで一緒に歩いて」-失恋…!品子は奥歯をかみしめた。涙、止まれ!これから恋をしまくって自分を磨いて、いつかあたしを振ったことを後悔するような、とびきりイイ女になってやるんだ。大人になるために、人は人と交差しながら、「大事な土曜の午后」を、いく度もいく度も通過してゆく。青春の時の流れの中で、房子、亜子、美保、瑞江たちが縦横に織りなす、恋のタペストリー。
いちばん好きだからいちばん好きだから
一体あいつは誰なのか?自分と同じ人間がもうひとりいる!惑う佳夫の背後に、実は恐るべきプロジェクトが…『山羊の反乱』。ある日妹の敬子が拾ってきたのは、過去の夢が見れる不思議な石だった…『象のみた夢』。UFOと“走るマリア像”を見に、R山へ登った僕らの前に突然の閃光!そして気がつくと、僕らは牛になっていた…『牛の登る山』。ちょっぴり悲しくほろ苦い、片桐SF短編集。
がんばれ!銀河旋風児がんばれ!銀河旋風児
あたし留那、地球に住んでるお茶目な大学生。素敵な彼(伸次さん)もいて、毎日が幸せのはずなのに、今はおちおち恋も語ってられない。火星人の月占領を発端に次々起こる奇怪なできごと。おかしな親方のもとでおかしな修行に励む伸次さん。いったい火星人の目的は何なの?そして銀河系の平和を守る伸次さんの使命とは?ちょっぴり怖いあたしだけど、伸次さんとならばどこまでも、なのだ。
地球から来た暴れん坊地球から来た暴れん坊
伸次さんに会いたいなァ。プロポーズはいつかしら…なんて、のんびり夢想していたあたし(留那)は、TVのニュースにぶっとんだ。“火星人が独立宣言。月まで占領”だなんて!!伸次さんは今、月に出張中。人並はずれたおっちょこちょいの彼、無事でいるのかしら?矢もたてもたまらず心配になったあたしは、伸次さんのハデハデ模様のギターをしょって、パパとふたり、月へ行くシャトルに乗った!
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