著者 : 狐塚冬里
豪華執筆陣が思い思いに描く、ハルトとアオイと過ごす島でのひと時…会いたくなったり、差し入れに喜んだり、触れたくなったり、暗号を解いたり。記憶を失くし、収容された青年ー彼らの“ifの世界”を描く、珠玉の短編集。
「OZ」という名前の大型台風が直撃した夜、ミクは不思議な夢を見た。一つ年上の幼なじみのカイトは、知恵を失ったカカシに。親友のルカは、心を失ったロボットに。双子のリンとレンは、勇気を失ったライオンに。「さあ、みんな手を取り合ってエメラルドの街へ行こう!」そう声を上げたところで目覚めたミクを待ち受けていたのはどこかおかしな日常で…。
今年で28歳になる日真理は、仕事も恋も順調でこのまま結婚かな?と思っていたある日、会社に年下の幼馴染・涼太が入社してくる。イケメンに成長した涼太との再会にドキっとしつつも眼中にない日真理。彼氏の浮気現場に遭遇してしまい、傷心のところに涼太が急接近!交際を始めるが、年下の彼氏、結婚への期待と不安に日真理の女心は揺れる。「運命の人?」「君じゃない」と互いに本音を胸に秘め、妥協と既成事実に翻弄される大人のほろ苦い恋の行方は?
『睡眠渇求症候群(イースター・エッグシンドローム)』と呼ばれる原因不明の「眠り病」にかかってしまった双子の妹・リンを助けるために、レンは唯一“卵の殻を割れる”という伝説の歌姫を探していた。雑誌モデルのルカ、アイドルのカイト、ライブハウスで働くメイコ、そしてメイコの親友だったミク…彼らの想いを巻き込み、辿り着いた先にあるものとはー?大人気ミュージカル風ボカロ楽曲、待望のノベライズ!!
終わりの見えない廊下。誰もいない教室。すべての音が消えた街。夕暮れの迫る学校で目覚めた女子高生・葛木亜莉子(かつらぎありこ)が出会ったのは、「チェシャ猫」と名乗る、フードを目深に被った怪しげな人物だった。「さあ、僕らのアリス。シロウサギを追いかけよう」チェシャ猫に誘われ、妙なヒトやケモノたちが住まう「人の消えた世界」へ迷い込んだアリス=亜莉子は、元の世界に戻るために「シロウサギ」の行方を追うがー。やがて忘れられた真実と邂逅した時、新たな悲劇の幕が開く。その果てにアリスが見たものとは?さあ、覚めることのない悪夢をあなたにー。