著者 : 甲斐大策
生命(いのち)の風物語生命(いのち)の風物語
アフガニスタンのカブール、カンダハル、更に昔から蓮の花の都とされたパキスタンのペシャワール、この近辺に近代国家が定めた国境を国境と認めないように幾多の遊牧の部族が住んでいる。宗派は色々あるがいずれも敬虔なイスラム教徒であり、敵には勇猛果敢な聖戦士である。当然のことながら友愛厚く誇り高い。農耕定住の日本から旅すればことごとくが違い、たちまち眩暈に陥る。シルク・ロードの自然とイスラムの民を吹き過ぎる、豊潤にして苛烈、悠遠な音調につつまれた物語の数々。
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