著者 : 畠山健二
江戸は本所亀沢町にある貧乏長屋には、万造、松吉の「万松」コンビを筆頭に、左官の八五郎・お里夫婦や後家のお染、浪人の島田鉄斎ら個性豊かな面々が住んでいて…。万造のけんか友達である栄太郎の“婚活”を描く「とりもち」や、江戸の“スキャンダル”を面白おかしく書き立てる読売をめぐる騒動「よみうり」、そして初めて明かされる松吉の過去に迫った「ゆうぐれ」など、笑いと感動の傑作四篇を収録。文庫書き下ろし。
江戸への出稼ぎ中に行方不明になった夫を、妻と娘が探しにくる感涙必至の「おまもり」や、泥棒がおけら長屋に忍び込もうとするも思わぬ展開に巻き込まれる「しにがみ」、江戸にラクダが見世物としてくることになり、万造、松吉が一攫千金を企む「ふうぶん」、黒石藩の家老・工藤惣二郎の年の離れた妹が、鉄斎門下の武士に試合を申し込む「せいがん」といった、笑いあり涙ありの傑作四篇を収録。
岡っ引きに憧れた弥太郎が勝手に親分を名乗り、事件を解決しようとして起こした大騒動とは(「といちて」)、波瀾万丈の人生を送ってきたお染は、誰にも言えなかった切ない過去を思い返す(「ぬけがら」)、隠居した親方に昔の女を探してほしいと頼まれた八五郎は、ひょんなことから心を閉ざした子供を預かることに…(「らくがき」)など、笑えて泣ける五篇を収録した大人気シリーズ第十一弾。
人情とお節介で名高い、江戸は本所亀沢町のおけら長屋に今日も騒動が舞い込んでー。市中を騒がせる義賊“ねずみ小僧”を長屋の住人万造、松吉が追う!?名医聖庵の切ない過去が明らかに。旅芝居の座長、白鷺太夫は生き別れた妹と…。小間物屋の主が吉原に足繁く通う理由とは。藤沢の娘を訪ねた大家の徳兵衛は、とんだ難事に巻き込まれ…。大評判のシリーズ第七弾は、著者入魂の五篇を収録。
本所亀沢町にあるおけら長屋は、今日も騒がしい。密かにお染のあとをつける大工の又造。その意外な理由とは。花見で浮かれる長屋の連中をよそに、一人沈む万造。ひょんなことから五十年前の真実が明らかに。八百屋の金太に嫁取りの話が!?お糸と文七の祝言が近づく長屋のあちこちで難事が発生。折しも流行病が西方から江戸へ、そして本所にも…。笑って泣ける大人気連作時代小説、シリーズ第六弾。
今日も騒ぎが絶えない本所おけら長屋ー。だるま長屋との度胸勝負で本物の幽霊が…。お染が考えた半襟が売り出されて大当たり?吉原に通い詰める藩士の子細を知った藩主・高宗の決断とは。久蔵が見た富くじの夢は現実となるのか。金貸しのお熊ばあさんが過去と訣別するために選んだ手段は…。笑いと涙が同居する、大反響の連作時代小説シリーズ第五弾。文庫書き下ろし。
人生は笑って、楽しんだ者の勝ち!-東京の下町・葛飾区新小岩。分譲マンションの管理組合理事長・高倉と、管理会社の癒着が発覚!?住人の麻丘と南は、漫画原作を生業とするパパ友・葉山を参謀役に迎え、謎の風俗嬢をも巻き込んで、高慢で小悪党の理事長を懲らしめるべく「大人のいたずら」を仕掛ける!笑芸作家が人生の妙味を笑いでつつみ込んで描いたノンストップ・エンターテインメント。
魚屋の辰次が柄にもなく端唄を習っていると知り、暴走を始める万造と松吉…。島田鉄斎を突如訪ねてきた武家妻女の正体は?晴れて父親になった久蔵が陥った窮地とは?本所亀沢町の「おけら長屋」は、いつも騒動の宝庫だ。大家・徳兵衛の知られざる過去に発し、父娘の複雑な情愛を見事に描いた長講「てておや」はじめ、人情落語テイストに磨きをかけた大好評シリーズ、注目の第三弾。文庫書き下ろし。
お騒がせコンビ、万造と松吉に振り回される大家の徳兵衛。わけあり浪人の島田鉄斎、左官の八五郎におかみさん連中ー本所亀沢町の「おけら長屋」は、「人情」と「お節介」が炸裂する江戸っ子ワールド。万造と迷子の勘吉の胸に迫る交情を描いた「まよいご」はじめ、大好評を博した前作以上に、江戸落語さながらの笑える、泣ける、温まる六篇を収録。著者会心の連作時代小説、待望の第二弾。
本所亀沢町にある「おけら長屋」は騒動の宝庫だ。大家の徳兵衛、米屋奉公人の万造、左官の八五郎、後家女のお染ーひと癖ある住人が入り乱れて、毎日がお祭り騒ぎ。そんなおけら長屋に、わけあり浪人の島田鉄斎がやってきて…。貧しいくせにお節介、そそっかしいけど情に厚い。そんな庶民が織りなす、江戸落語さながらの笑いと情緒にあふれる連作時代小説。文庫書き下ろし。