著者 : 真田まこと
レイとザックの前に現れた、何の変哲もない「民家」。 だが、リビングに入ると部屋の中は血まみれ。そしてレイは突如として取り乱した。 「お願い、ザック、今すぐここで殺して! なにも知らないままで!」 そのまま失神したレイに呆然とするザックは、家の中を歩きはじめる。 レイが一体何者なのかを知るために。だが、ザックが辿りついた先で目撃したのはーー。 果たして二人は「約束」を守りぬき、無事にこのビルから脱出できるのか?
動かなくなったザックを引きずって、 レイチェルがB2のフロアに降り立つと、そこは大聖堂の中だった。 辺りにはパイプオルガンが鳴り響き、廊下には不思議な甘い香りが漂い、 壁には、彼女に“懺悔”を迫る文字が浮かび上がってくる。 それでもレイは一人、歩きはじめる。ザックとの「約束」を果たすためにーー。 そして、大聖堂の最深部でレイは「神父」に出会う。 だが、彼の身体から発する甘い香りにレイは幻惑されて……!?
ビルの最下層で目を覚ました13歳の少女レイ。彼女は記憶を失い、自分がどうしてここにいるかさえ分からずにいた。そこに現れたのは全身包帯で覆われた殺人鬼ザック。 「お願いがあるの お願い、私を殺して」 「一緒にここから出る手助けをしてくれよ。そしたらお前を、殺してやるよ」 二人の奇妙な絆は、そんな"イカれた約束"をキッカケに深まっていく。 果たして、ここはどこなのか。二人は何の目的で閉じこめられたのか。 彼らを待ち受ける運命とは。 密閉されたビルから脱出する決死行がはじまった……! 完全ノベライズ版、第一弾ついに登場!
病院に運ばれた須賀につきそい、夢の中でシオリは気づく。須賀くんが持っていたあの夜光石は何のため?もしかして、私の記憶を消すつもりだったのー?(第一話「一つの願い」)二年前の、女子中学生失踪事件のことを話す佐久間。みんなが止める中、シオリは真相を調べ始める。全ては須賀のために。「私、須賀くんを諦めたくないの」(第二話「罪の闇路に」)資料館で保管されていた古文書の解読を目指して『歴史保存会』が立ち上げられた。しかし一冊の資料の紛失から、恨みの怨念に冒されてしまったシオリに、須賀はー!(第三話「汚れしこの世の」)