著者 : 石山透
犬塚信乃は海賊から救い出した娘リョンピンを明の国に送った帰り、船が難破し琉球に流れつく。そこで出会った王子の剥奪された王位継承権を取り戻すため、一肌ぬぐことになる。王宮は〓(みづち)の化身の摂政に支配されていた。恋人浜路は人買いによって遠州は高天神城に売られるが、兄犬山道節の火遁の術で助けられ、琉球から戻った信乃と再会を果たす。『南総里見八犬伝』の大胆な解釈のもと人気を博した人形劇の完全小説版。第3弾!
里見家の宿敵、鎌倉の管領扇谷定正は安房の国を滅ぼすため戦の準備を進めていた。一方、安房那古観音の境内では、伏姫ゆかりの七人の犬士がようやく巡りあい集っていた。最後の犬士、犬江親兵衛を探して、犬塚信乃と犬村角太郎は出羽の国に旅立つが、二人の行く手を阻むのは、あの玉梓が怨霊だった!『南総里見八犬伝』の大胆な解釈のもと、大人気を博した伝説の人形劇。その完全小説版、完結巻!
力自慢の犬田小文吾は旅の途中悪女舟虫の計略に落ち捕えられてしまうが、そこへ助けに現れたのは人気女田楽一座の花形美女、旦開野。実は女装の若武者、犬阪毛野だった。一方、犬塚信乃は船路で安房に向かう途中、怨霊玉梓が起こした大暴風雨で、船が難破。流れ着いた先は、海賊が根城とする島「鬼ヶ城」だった。『南総里見八犬伝』の大胆な解釈のもと、大人気を博した人形劇を、脚本家自ら書き下ろした完全小説版、第2弾!
時は室町時代、安房の国は里見城で打ち首となった玉梓の祟りに立ち向かうため、伏姫は犬の八房とともに己の胎内から八つの珠を持つ八犬士を生み出す。十数年後「孝」の珠を持つ犬塚信乃は、父の形見名刀村雨を、さもしい浪人網乾左母二郎にだまし取られ、恋人浜路とも離れ離れになるがそれらはすべて、玉梓が怨霊の仕業だった。『南総里見八犬伝』の大胆な解釈のもと、大人気を博した人形劇を、脚本家自ら書き下ろした完全小説版!