著者 : 秋津透
軍事専制帝国カルヴァンドラの殲滅戦によって、母星を破壊されたマリア・ドーリンファルトたちは、遺跡から発掘された人類外文明の遺物である生体宇宙船ハルピュイアで辛くも脱出に成功した。だが、ようやくたどり着いたロッテンラント星系も、すでに安全な場所ではなくなっていた。ドーリンファルト星系唯一の生き残りとして、カルバンドらにつけ狙われるマリアたちの運命は!?好評スペースオペラ第二弾。
ドーリンファルト星系の惑星ニケで、遺跡探索者ロイの娘、マリア・ドーリンファルトは、孤児院を運営し、多忙だが平和な日々を送っていた。だが、軍事専制国家カルヴァントラ帝国が、星系国家ドーリンファルトへ一方的に惑星破壊を含む殲滅戦を宣言、侵攻を開始した。決死の闘いを挑む防衛艦隊!一方ロイは、南遺跡群で史上初めて「動いて」いる、人類外文明の遺物を発見していたのだ。彼らの運命は如何に!?本格スペースオペラここに開幕。
四元素王国のパワーバランスを保つうえで不可欠な存在だと考えられていた“魔道機”こそ、世界を歪める張本人なのだ。そう考えるオルガは、争いや差別のない平和な世界が来ることを願って、“魔道機”を産みだす源泉“魔道機神殿”の破壊を決意する。各国国王の思惑をよそに、風・水・火・地すべての魔道を身につけた伝説の少女オルガは、禁断の聖地を目指し不帰の旅に出た。しかし、そこで彼女を待ち受けていたものは…。秋津透ワールドの決定版『反機星オルガ』シリーズ堂々の完結編。
四元素王国である風国・水国・火国・地国は、絶対中立地域である魔道機召喚神殿テステを中心にして、それぞれ熾烈な敵対関係にあった。各国の境界地帯には凶暴な〈はぐれ魔道機〉が徘徊するため、国境を破って他国に侵入することは容易ではない。だが、平然と人に襲いかかり村をも破壊する〈はぐれ魔道機〉をまるで恐れない全く新しい力が、いつの間にか誕生していた。それも気弱そうなオルガという少女の中に…。そんな特殊能力を秘めた少女を巡る壮麗な秋津透ワールドが、いま炸裂する。
四元素王国共通暦170年。風国の前国王ミロスは塔にこもって魔道研究に没頭していた。そしてついに「反機星」を生み出す方法を発見する。だが、魔道機の召喚に生贄が必要なように「反機星」を生み出すためにも、犠牲となる人間、それも特定の条件を満たす人間が必要だった。不幸にも、その条件に合致してしまったのが、ガイウス王の妃、美しきユージェニーだったのである。ミロスは甘言をもって義妹であるユージェニーを自らの塔に呼び寄せた。そこから、このとてつもない物語が始まったのである。