著者 : 稲荷竜
おっさん吸血鬼と聖女。おっさん吸血鬼と聖女。
伝説の吸血鬼、神にさえ刃向かうという真なるバケモノー。そう呼ばれたのも昔の話。現在の彼は、王国のかたすみ、幽霊屋敷と笑われる古城でヒキコモリ生活を送る、さえないおっさんだった。平和で怠惰な毎日ーしかし、そんな平穏はある日唐突に崩れ去る。「おじさん、朝ですよー!」「朝日が痛い!」教会から来た聖女は、おじさんを吸血鬼と信じず社会復帰を笑顔で迫る!伝説のドラゴンは犬と勘違いされ、コウモリの眷属は孫娘扱い、そして吸血鬼はヒキコモリのおじさんに。これは『吸血鬼』がお伽噺にしか出てこなくなった平和な時代。善意100%の聖女と吸血鬼との、平和なやりとりの記録である。
よみがえった勇者はGYU-DONを食べ続けるよみがえった勇者はGYU-DONを食べ続ける
先の大戦で大活躍をした勇者。死の間際、彼が願ったことは『毎日腹いっぱい食事をしたい』だった。目が覚めた勇者の前に現れたのは、エプロンを着けた女神と謎の食べ物ーGYU-DON。柔らかくトロトロに煮込まれた牛肉に、噛めばサクッ、と軽やかな音を立ててちぎれるタマネギ。それらを包み込む不思議な食感の白米。-おどろくほど、うまい。異世界の料理に勇者は大満足するが、そこに魔王の娘やマンドラゴラ屋など、魔王軍が討たれたことで孤児になった子供たちが次々訪れてきて…え?同居人が増えるとメニュー増えるの?生卵に野菜サラダにみそ汁?定食じゃんそれ。子供たちと勇者と女神がおいしいものをお腹いっぱい食べる、幸せMAXのほっこり食事小説、開幕です。
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