著者 : 竹添敦子
新編傑作選1 青嵐新編傑作選1 青嵐
武士の生き様を描いた周五郎の短編傑作選! 昭和の文芸に不滅の業績を残した山本周五郎。短篇の名手と評された周五郎の作品を、新たな視点で編纂した傑作選第1巻。 隠し子をめぐる若侍の夫婦愛と友情を描いた表題作「青嵐」、おっとりとした武家の四男坊の日常をユーモラスに描く「ひやめし物語」、国元の改革に乗り込んだ若き武士の奮闘がすがすがしい「いさましい話」、安政の大獄に材をとり静謐感の中に武士の悲哀を漂わせる「城中の霜」、三千両輸送の大役を命ぜられた男の道中を描く「枕を三度たたいた」、余命数カ月を宣告された武士の壮絶な生き様と死に様「月の松山」、病身の若殿と型破りの家臣の少年の交情を描く「桑の木物語」の、武家ものの秀作7篇を収録した。 周五郎の描く武士は、決して特殊な生を生きる人々でなく、愛し憎み、時に過ちを犯しつつも懸命にその生を全うしようとする。その姿は、文壇的栄誉を拒み、つねに読者に向き合おうとした周五郎の人生に似て、今も我々の胸を打つ。
山本周五郎中短篇秀作選集 5 発つ山本周五郎中短篇秀作選集 5 発つ
思いの深さに支配され感情に身を委ねたくなる。あるいは情やしがらみにからめ取られそうになる。それでも新たな人生に踏み出す人々の潔さ、切なさを描く12篇。『雨あがる』『よじょう』『将監さまの細みち』他収載。
山本周五郎中短篇秀作選集 1 待つ山本周五郎中短篇秀作選集 1 待つ
「待つ」とは未来を信じること、あるいは明日へ向かう強い意志。ひたむきに人を待つ美しさ、ひたすらに期(とき)を待つ凄まじさ…生に期する力を捉えた充実の名作群。掲載作品は、『内蔵允留守』『柘榴』『山茶花帖』『柳橋物語』『つばくろ(燕)』『追いついた夢』『ぼろと釵』『女は同じ物語』『裏の木戸はあいている』『こんち午の日』『ひとでなし』の11作品。
PREV1NEXT