著者 : 篠原悠希
沼沢ゲタイの氏族長の親族として生まれ、すべてのゲタイを束ねるマッサゲタイ国王の第十一妃となった少女・タハーミラィ。生まれながらの碧眼を忌まれ、常に目を伏せて生きてきた彼女が、広大なる世界に目を向けはじめたのは、それからだったー。オリエントの四大帝国のうち三国を併呑した「諸王の王」とタハーミラィの邂逅、戦乱と、その真実。悠久のロマンあふれる、一大叙事詩!
久慈島と呼ばれていた、古代日本・九州。 神の力を秘めた少年・隼人と、北久慈の覇者・長脛日子(ながはぎひこ)の子でありながら、 戦奴として育てられた剣の使い手、鷹士。 運命的な出会いを果たした二人は、失われた神宝を探して旅をし、絆を深めた。 かれらは島で繰り返される争いをなくすために、 大八洲(おおやしま)のどこかにあるという金属の鉱脈を探しに、 久慈島の東にある最大の島、秋津島を目指して海を渡る。 黒潮に乗って目指すは東海の美野(清洲)、 淡海、北陸、そして最高峰の不二の山 血沸き肉躍る冒険の旅へ、いざ! 篠原悠希の伝説的デビュー作、続編書き下ろし!
命からがら帰京した遊圭。 婚約者の明々とも再会し、ようやく祝言を、と思いきや。 遊圭を裏切り窮地に陥れた王慈仙(おうじせん)の裁判が始まり、 彼は罪状を全て否認。 歯がゆい展開に加え、今度は後宮で大事件が。 遊圭の恩人・蔡才人(さいさいじん)がある禁忌を犯し、 立場が危うくなったのだ。 彼女を支えるため、明々は後宮にとどまることに。 一方遊圭は、蔡才人の叔父の蔡大官から、 戦火の続く西方へ同行してほしいと懇願され……。 傑作中華ファンタジー!
華人移民を母に持つフランス生まれのマリー・趙は、 ひょんなことから中国・清王朝の皇帝・乾隆帝の第十七皇子・愛新覚羅永璘お抱えの 糕點厨師見習いとして北京で働くことに。 男性厨師ばかりの清の御膳房で、皇子を取り巻く家庭や宮廷の駆け引きの中、 “瑪麗”はパティシエールとして独り立ちできるのか!? 華やかな宮廷文化と満漢の美食が繰り広げる、中華ロマン物語。
死の砂漠から金椛帝都への帰路で、 仲間の裏切りにあい、新興の戴雲国に囚われてしまった星遊圭(せい ゆうけい)。 命の危機を脱し、帝都へ戻る方法を探すが、言葉も通じず四苦八苦。 しかし少年王の教育係となり、母妃の奇病を治したことで道が開ける。 ところが金椛国と敵対する大国・朔露の使者が、 戴雲国に味方につけと迫ってきて事態は一変。 一方、辺境の地で役人を務める宦官の玄月にも不穏な気配が……。 傑作中華ファンタジー、劇的展開!
金椛帝国最西の街。 罪を犯した友人を救おうとした咎で、辺境に飛ばされた星遊圭(せい ゆうけい)。 先輩役人たちの嫌がらせにも負けず頑張る遊圭だが、 療母の胡娘(こじょう)の助けもあり、居心地は悪くない。 しかし、戦地より帰還した兵士から、行方不明中の公女・麗華(れいか)が、 死の砂漠にある伝説の郷(さと)に逃げたという情報がもたらされ、事態は一変。 しかも胡娘の生き別れの夫が同行しているようで……。 死の砂漠で公女捜し!? 傑作中華ファンタジー、冒険の章!
金椛(きんか)国首都。 一族殉死の運命から辛くも逃れ、平穏な日常を取り戻した星遊圭(せい・ゆうけい)。 名門、星家の再興を望むものの、心中は複雑。 父兄のように完了を目指すか、好きな医学の道を志すか……。 そんな中、ほのかに思いを寄せる明々(めいめい)から報せが。 故郷の村で営む薬屋が嫌がらせを受けているらしい。 相手は国士太学に通う豪族のドラ息子。 明々を守るため、遊圭は国士太学へ進み官僚登用試験を受ける決意をする。 傑作中華ファンタジー、青春編!
星遊圭は、先帝崩御の際、「外戚族滅法」によって殉死させられた名門一族の生き残り。女装で後宮を生き延びた彼は、知恵と機転で法を廃止させ、晴れて男子として生きることに。…のはずが、政略結婚のため遠国へ輿入れする公主・麗華の近侍女官として、ともに旅立つこととなる。しかし異国の宮廷に潜入した彼の真の任務は、金椛帝室を救うため、失われた日蝕の周期表「天官書」を探すことで…!?傑作中華ファンタジー、新章!
大陸の強国、金椛国(きんかこく)。 後宮内の陰謀を暴いた遊圭(ゆうけい)の評判は、宮城内に広まった。 しかも皇帝・陽元(ようげん)からは褒美として妃嬪に加えるとの内示が! しかし女装で女官として勤める遊圭には不可能だし、後宮脱出未遂の無理がたたって療養中だしで絶体絶命。 そんな中、彼が過ごす養生院で火災が起こる。一体、誰が……。 そして陽元と謁見した遊圭は、売り言葉に買い言葉で、とんでもない約束をしてしまい!? 中華ファンタジー、後宮編完結!
大陸の強国、金椛国(きんかこく)。 皇帝の代替わりに際し、一族郎党殉死という悲劇となった名門・星家の御曹司、遊圭(ゆうけい)は、 町娘の明々(めいめい)の救いにより、女と偽り後宮で女官として務めることに。 家事働きは全くできず、「使えない」という烙印を押された遊圭だったが、叩き込まれた教養と、生来の虚弱体質のため身についた薬膳の知識によって、 次第に後宮で必要とされる存在に。 美貌の宦官・玄月(げんげつ)に正体を疑われつつも、「使える」存在になったことで命拾いした遊圭。 今度は皇太后の娘で引きこもりのぽっちゃり姫・麗華(れいか)の心身の健康のため、公主の部屋付きを命じられることに。 そして後宮に渦巻く女達の野心と怨念が生む陰謀に巻き込まれて……。 大人の男になるまでに、遊圭は果たして後宮を出られるか? 知識と機転で切り抜けろ! 中華後宮ファンタジー第2弾!
大陸の強国、金椛国。名門・星家の御曹司・遊圭は、一人呆然と立ち尽くしていた。皇帝崩御に伴い、一族全ての殉死が決定。からくも逃げ延びた遊圭だが、追われる身に。窮地を救ってくれたのは、かつて助けた平民の少女・明々。一息ついた矢先、彼女の後宮への出仕が決まる。再びの絶望に、明々は言った。「あんたも、一緒に来るといいのよ」かくして少年・遊圭は女装し後宮へ。頼みは知恵と仲間だけ。傑作中華風ファンタジー!
両親と離れて暮らす高校生の佳乃は、豆柴のカンタと、座敷わらしの暁星と同居中。最初は戸惑ったけれど、今では食いしん坊で癒し系な暁星との暮らしを大切に思っている。受験が近づき、緊張感も漂い始めたある日、佳乃は街で、不穏な気配をまとう同学年の宮崎と出会う。肩に妖鳥を乗せ、百鬼夜行を連れ歩く宮崎。しかし彼と対峙した暁星が記憶を失って…。暁星が消える?その時佳乃は…。少し怖くて心ぬくもる青春小説。
大学四年生の武島遼平は、卒業旅行として、ニュージーランド南島を訪れた。現地でトレッキング中に道に迷った遼平は、銃を抱えた中学生ぐらいの少女と、その父親に出会う。農場の飼料畑を食い荒らす野生化したウサギや山羊、ポッサムを狩りながら暮らしている彼らの生活は、遼平にとって、想像もつかないほど自由で、過酷で、逞しいものだったー高峰に抱かれ、荒々しくも美しい自然のなか、生き物の命が身近に感じられた。爽やかな読後感が胸に迫る傑作。
普通の女子高生・水分佳乃は、祖母の形見の品を持ち帰った日から、一人暮らしのマンションに、人の気配を感じるように。そんなある日、佳乃は食卓に座る子供と出会う。「座敷わらし」と名乗る子供は、なんと日に日に成長し、気づけば妙齢の男前に。性格は「わらし」のままなのに、親友には「私に黙って彼氏を作るなんて!」と誤解され、焦る佳乃だが…。「成長しちゃう座敷わらし」と女子高生の、ちょっと不思議な青春小説!