著者 : 綾河ららら
道中の脅威を退け、ソーキサス帝国へと辿り着いた親善使節団。セシリアの従姉妹でもある皇妃シャナルとその子どもたちからの歓待を受け、親交を温めるウィルたちだったが、迎えた式典当日。突如出現した魔獣によって帝都全域が大混乱に陥るなか、その魔の手はソーキサス城内にも及び、ウィル以外の迎賓館を訪れていた子どもたちが連れ去られる事態にー。
水属性の武技習得に悩むルーシェのため、ネルにアドバイスをもらおうと精霊の庭を訪れたウィルたち。そこでレクスと並ぶ大幻獣の一柱、大海を守護する水の大幻獣ユルンガルとの邂逅を果たすことに。一方、ウィルたちのソーキサス帝国親善訪問の日程が近づくなか、不穏な気配が立ち込めてきていたー。
“飛竜墜とし”の二つ名を持つシロー不在の中、かつてない規模の数の飛竜がフィルファリアに襲来。誰もが絶望する中、ウィルやカルツたちの活躍により飛竜の群れを撃退したのだが、ウィルが持つその強大過ぎる力に王国首脳陣たちも頭を悩ませていた。そんな中、王城に呼ばれたシローたちの前に地の大幻獣レクスが姿を現すと、ウィルの名を口にする。彼女の目的とは…。
人里に被害をもたらす飛竜の渡りの時期を控えたフィルファリア王国だったが、“飛竜墜とし”の二つ名を持ち、飛竜戦闘における絶対的戦力であるシローを他国への遠征により欠くこととなってしまう。トルキス家を訪れていたカルツとヤームに飛竜対応の協力を得ることになったが、そんな中、シュゲール共棲国の飛竜観測拠点に空を埋め尽くす程の飛竜たちが現れる…。
カルディ伯爵家による王家への謀反をトルキス家の面々と見事に防いだウィル。カルディが召喚した魔獣によって破壊された街の復旧作業が進む中、ウィルは精霊と仲良くなったり、不完全ながらも新しい魔法を作り出したりとその才能を存分に発揮していた。そんな中、レディスの街の冒険者ギルドは、最高の冒険者と呼ばれるテンランカーの来訪に色めき立っていた…。
一度見ただけで魔法を再現できる少年ウィル。カルディ伯爵家が企てた王家への謀反により王都では魔獣が溢れ、トルキス邸もカルディの息子グラムに襲撃されてしまう。だが精霊を従えたウィルは魔法でグラムを撃退すると、そのままカルディ家へと進軍する。市街地でもシローを始めとしたトルキス家の面々が活躍し、カルディ家の謀反は失敗に終わるかのように思われたが…。
トルキス家の長男として生まれたウィルは三歳のある日、姉たちの魔法の練習中に父シローが見せた防御魔法を一度見ただけで再現してしまう。そんな中、街で起こった事件に父と姉が巻き込まれてしまったことを知ったウィルは、トルキス家の守り神である風の幻獣・風の一片とともに家族の危機を救ったのであった。そうしてウィルが魔法の練習に勤しんでいたある日、街にいるはずのない魔獣が突然現れる。第7回ネット小説大賞期間中受賞作。
フィルファリア王国の王都レティスでトルキス家の長男として生まれたウィルは、家族やメイド、使用人に至るまで屋敷の全ての人間の愛情を一身に受けて育つ。そんな三歳のある日、姉たちの魔法の修練を羨ましく見ていたウィルに、父シローが何気なく防御魔法を見せると、ウィルは同じ魔法を使ってみせる。なんとウィルには『見ただけで魔法を再現できる能力』があったのだ。こうしてウィルは、溢れる才能と無邪気さで周囲の人々を巻き込み我が道を征く。これは、魔法に愛された少年と彼を取り巻く人々の笑いあり涙ありの物語である。第7回ネット小説大賞期間中受賞作!