著者 : 花井愛子
末期がんで病床に就いた父・文雄が逝き、雑事やしがらみに振り回されてしまった、ベストセラー少女小説家・花山咲子。欲得ずくの親戚たちの信じられないようなひどい仕打ちで、父の死の哀しみを受け止める余裕さえもない彼女の前に、突然、相続権を主張する異母兄姉たちがあらわれた…。少女小説界の女王と呼ばれた著者が半自伝的につづる、汗と涙のマネーバトル体験長篇。
あの少女小説界に君臨した女王がビンボーのどん底に!もう、わたし、素っ裸!借金地獄の女たちへ!おんな一匹、筆一本。細腕繁盛期もアワに消え。何の因果か大借金。自殺もおねしょも乗り越えて、見せるぞ一発大逆転!-ド根性の超半生記。
たった一度会って、ほんの1分ぐらいしゃべっただけの男の子に恋しちゃった…。なあんて言ったら、あなたは笑う、笑うかもしんないね、中1にもなって大滝奈知は、なあんて純情ぶっこいてるの。てね。あたしの親友の田代華音も、こんなセリフ吐いてバクショーしそうなタイプ。だからナイショの片想い。けど、あたしとしちゃあ、この初恋、ずえったい実らせるつもり、で…。
早くオトナになりたいよーっ、て。これが、あたし、倉沢笑の、夢。やっと17歳、高2なんだけど、見た目だけは、いちおー遊び人セブンティーン風に、つくってるんだけど。態度とか行動とかと、ホントの本音って、実はズレまくり。ぐーんと年上の貝塚司郎さんに、ひたすら、小学生みたいに一途な片想いしてるんだもんね。だけど夜の街、フラフラしてると、ユーワクってのが、けっこう多かったりして、して…。
中山雅之は、売れっ子の音楽プロデューサー。もうすぐ40代に突入なんだが、ギョーカイ人にありがちなパターン、流行モノに詳しくてノリが軽いから、まだ20代に見られるのは珍しいことじゃない。おまけに裕福な家の次男坊で一流大学卒。独身。本人いわく「モテすぎて困る」ほどだった雅之が、本気になった相手は。男と女、恋愛と結婚を前向きに考えてみると…。
カタカナ商売してる人間が、誰でもリッチで優雅な生活してるか、つーと、そうでもない。たとえば藤森扇子クン、26歳、独身のフリーランス・ライター。美人で酒飲み遊び好きで、稼いだはしからオカネつかっちゃう。だからいまだにオンボロのアパート住まい。という彼女の部屋に「あなたの娘です!」と言い張る子供が、現われて…。長編ファンタジック小説。
伊藤広子サンは、高1の息子と中1の娘を持つ38歳の一般主婦です。ダンナは、家庭に無関心なフツーの冴えないサラリーマンですが。こいつが信じられないことに浮気してるらしいと知って、真面目な広子さんの頭の線が1本ぷつっと切れました。女ってのはここ一番と腹をくくったら、男よりずっと強かったりして、ね…。長編ロマンチック小説。