心もとない毎日を送る四人は、引きつけられるように古いアパートの一室を訪れるようになる。そこでは片倉吉野という不思議な女性が、訪れる人たちに食事をふるまっていたー。
74歳、ひとり暮らしの桃子さん。夫に死なれ、子どもとは疎遠。新たな「老いの境地」を描いた感動作!圧倒的自由!賑やかな孤独!63歳・史上最年長受賞、渾身のデビュー作!第54回文藝賞受賞作。