著者 : 菊田一夫
君の名は(第1部)君の名は(第1部)
第1部は、昭和20年5月24日、東京空襲の夜の、数寄屋橋での春樹と真知子の宿命の出逢いから、1年半後の再会と真知子の結婚まで。舞台は東京から佐渡、鳥羽に及び、主な登場人物も勢揃い、運命の歯車は一回転します…。
君の名は(第2部)君の名は(第2部)
一人息子を溺愛する姑と夫の“三角関係”に苦しむ真知子。真知子の幸せを祈って、身を引きながらも、見守り続ける春樹…。混乱した戦後の時代風俗を背景に、混血の乳飲児を抱えた若い娼婦や砂糖密輸で警察に追われる元陸軍少将、夜の女となった戦争未亡人など。二人を巡る人々の運命も急展開ー。いつしか三年半の歳月が過ぎ去り、真知子はついに離婚を決意しますが…。
君の名は(第3部)君の名は(第3部)
身ごもった真知子は、再び夫と姑のもとへ。失意の春樹は友人を頼って北海道・美幌の牧場へ…。運命の悪戯で夜の女となりながら、苦労の末に“平凡な主婦”に落着いた春樹の姉や、密輸発覚でついに逮捕された元軍人など、戦後の激動が周囲を混乱させる中で、春樹には美しいアイヌの娘との恋が、真知子にも夫との新しい愛情が芽生えるのですが…。二人の旅はさらに彼方に。
君の名は(第4部)君の名は(第4部)
流産により夫との絆を断たれた真知子は、春樹をたずねて北海道に渡ります。嫉妬と憎悪の念から二人の仲を裂くために策を巡らす夫…。真知子は自立を求め、ひとり雲仙に旅立ちましたが、積もる苦労の果て、ついに重い病いの床に…。舞台は再び数寄屋橋に戻り、八年間に及ぶ、ひたむきな愛の行方を探る大河ロマンも完結に向いますー。新しい女性の時代が始まりました。
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