著者 : 蒼井上鷹
スマホで手軽に読めるのも魅力なのか、ショートショート人気が再燃しています。でも本で読むのは、格別な味わいがあると思いませんか?どうぞ目次を開いてみてください。収められているのは、愛すべき小さな物語たち三〇作。どこから読んでもだいじょうぶ。クスリと笑えたりちょっぴりゾッとしたり、ほっこりしたりー。ひとときの別世界旅行をお楽しみください。
殺したいくらい嫌な奴、いませんか? アリバイ工作に密室、叙述トリックに連続殺人。推理作家の世古先生が繰りひろげる名作を駆使した実践的トリック談義は、思いがけない方向へーー「ローンの返済も殺人も、無理なく実行できるものが望ましい」と語る世古先生の、あなたの役に立つミステリ講座へようこそ!
東京近郊にある中古マンション〈アーバンハイツ歌川〉に住む住人たちには、後ろめたい秘密がある。ある日、ペットの蜥蜴が失踪する事件が起きて……。マイペースなおばあちゃん探偵が、鋭く日常の謎を解き明かす。
バーで出会った男は荒れていた。なんでも、妻の浮気が判ったという。それを聞いた私の同伴者は、男に語り始めた。「あなたを見て、以前の自分を思い出したものでー」その意外な結末とは。(「遅すぎた忠告」)一編わずか4ページでも、面白さは長編並み!?巧みな謎と鮮やかな推理がぎっしり詰め込まれた、傑作ショートショート・ミステリー集の第2弾。60作収録で読み応え抜群の一冊!
「カレシがいるのに他にも気になる男の人ができてしまいました」「子供が何を考えているのかさっぱり判りません」-モーさんは小さなショットバーのバーテンダーで、客からの相談に乗ることも多い。しかし悩みを解決するためのアドバイスが次々とおかしな波紋を巻き起こし、ついにはまさかまさかの秘密が露わになって…。ちょっぴり苦い読後感が癖になる連作ユーモアミステリー。
毎日通う喫茶店でも顔を覚えられず、隣に座っていても大事な話を始められてしまうほどの存在感。だがそんな彼の周囲で、不可思議な事件が起こり始める。友人が失踪し、その友人から借りた自転車が盗まれたかと思ったら、部屋からミイラ化した遺体が見つかったのだ!ややこしい事件と絡まる糸を、解くことはできるのか!「幽霊」のように陰から事件を追いかける小仏さん!?そして驚愕の結末を見よ!
「小説推理」で好評連載中の「2000字ミステリー」を、一挙まるごと5年分、60編収録。各話は原稿用紙5枚分というお手軽な長さなので、通勤通学の車内でちょこっと開くのにオススメです。短くても、伏線やどんでん返し、ミスリードの仕掛けありで、これはオイシイ!
「次の“バツ”は、こいつに決定していいと思うのですが」自殺した息子が遺した一冊のノート。そこには息子を死に追いやった人物たちの名が記されていた。嶋津は復讐に乗り出すが、老体にむち打つ彼に協力者が現れて…。連中を罰したい。
俺は絞殺された。よりによって世界で一番嫌いな男、バイト先のバーのマスター・別所にだ。だが、なぜか俺の魂は昇天せず、よりによって別所の体に飛び込んでしまった。俺は自分を殺した罪で捕まってしまう!?そんな不条理な!俺の死体を呆然と見つめる俺。しかしその頃、俺を追い込むもう一つの殺人が起きていた。その容疑者が別所なのだ。別所のアリバイを証明すれば俺は殺人で捕まってしまうし、結局真犯人を見つける以外には窮地を脱する道はない。果たして俺は俺を救えるのか?「小説推理」新人賞受賞の新鋭が挑む、傑作絶対絶命・無理難題ミステリ。
東京郊外のビル地下にあるバー“ざばずば”に集う男女5人。脳溢血で急逝した愛すべき酔いどれ作家・アール柱野を偲び、彼の馴染みの店で一晩語り明かそうという趣旨の会合だった。だが、突如身元不明の死体が目の前に転がり出たところから、5人に疑心暗鬼が生じる。殺人犯がこの中にいる!?翌朝まで鍵をかけられ外に出られぬ密室の中、緊張感は高まっていく。しかし5人には、それぞれ、出るに出られぬ「理由」があったのだ…。ミステリ界期待の大型新人が放つ傑作長編。