著者 : 豊田旅雉
新聞復権新聞復権
ネット全盛の時代に斜陽産業と化した新聞業界。中でも地方紙は凋落の一途を辿っていた。将来の幹部候補と目された社会部キャップ・岡部の退職理由を探るように言われたサブキャップの花村は、一枚の絵葉書をもらうー。四半世紀の記者経験を有する著者が心血を注ぎ込んで描く“記者の誇り”とは?
熱鷹熱鷹
千秋国際空港で大型旅客機が爆破された。県警捜査一課の内藤は初動捜査に当たるが、捜査本部は手口から国際的なテロと断定、テロを専門に扱う公安部に捜査の主導権を奪われてしまう。捜査の本筋から外された内藤には、無数にある防犯カメラ捜査が割り当てられたが、空港内のありとあらゆる風景を記録していたはずのカメラに、犯行の様子を記録したものは一つもなかった。本当に国際テロ組織による犯行なのか。四十年前の開港前夜、空港反対派による過激な反対運動があったが、今はもう、その火は完全に消えている。関連はないのか。もし反対派なら、今さら何に反対しようというのか。内藤が頭を悩ませる中、厳戒の警備態勢をあざ笑うかのように二機目が爆破されるー。
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