著者 : 辻寛之
2021年9月11日午前8時46分、国会議事堂に無人偵察機が墜落・炎上した。 同時多発テロから20年後のこの日、誰が何を目的にテロを起こしたのか? そしてなぜターゲットは日本なのかーー。 奇しくも同じ日、アメリカが国際指名手配するイスラム過激派テロリスト・赤星瑛一が警視庁に出頭していた。このままではCIAに暗殺される、身の潔白を証明させてほしいと保護を求めてきたのだ。 警察はテロ犯の疑いをもって赤星の身柄を拘束するも、その後に次々とサイバーテロが発生、取調室の赤星は「神の裁き」だと繰り返すばかりで犯人像はまったく掴めない。 首相官邸、防衛省、警察庁は一枚岩になりきれず右往左往、具体的な対策を打ち出せないでいるうちに、東京の電力供給がストップし、国民生活にも被害が及び始める。 大混乱の最中、追い打ちをかけるように北朝鮮のミサイル発射を知らせる警報が鳴る・・・・・・。 突如訪れた国家と世界の危機に、「平和の国」日本はどう立ち向かうのか。 序 宣戦布告 テロリスト 新・戦争論 審判の日 終末のアリア バベルの塔 終
大井の港湾倉庫で火災事故が発生。湾岸署の矢島は被害のあった冷凍倉庫で保管されていた身元不明の五体の死体を発見する。異例の事件に警視庁は捜査本部を設置。死体がどこからきて、誰の手で何のために保管されたのか。死体の中で一番最初に身元の判明したフリーライター・如月啓一の遺稿に六人の名前が遺されていたー。“『死』に直面した人間”という究極のテーマに挑戦し、胸に迫る意欲的傑作長編!
PKO部隊の陸上自衛官七名。一人は現地で死亡、一人は帰国後自殺。現地で起きたことについて、残された五名の証言はすべて食い違っていたー。第22回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。