著者 : 鏑木カヅキ
ドラゴン討伐を終えた日下部虎次。新たに仲間になった剣崎円花と共に、オーガス勇国の中心地レメアルへ上陸する。到着後、虎次達は図書館での調査班と街中での情報収集班に分かれて行動する。普段は冷静沈着な円花だったが、蔵書の山を見ると目の色が変わる。あまりの変貌ぶりに驚きと呆れを抑えきれない虎次と莉依。やがて探している日本人、八重樫愛果が城にいるという情報が入る。そんな中、レメアルのオーガス城で、勇王ロメルの演説が始まる。それはオーガス全域において催される勇王祭の開催演説だった。虎次達には関係のないことだった、その時までは。勇王ロメルの傍らには、ある日本人が立っていたのだー。
皇帝の魔の手から逃れた日下部虎次と仲間達は、辺見朱夏の案内で、亜人であるネコネ族の集落にたどり着いた。長であるバーバの厚意で、しばらく集落で過ごすことに。やがて、元皇女であるサラ・サラディーン・エシュトが周囲との軋轢を生むようになっていた。やるべきことをせず居丈高なサラに対して誰もが不満を抱き、特に結城八重は爆発寸前。虎次自身にもくすぶる思いがあった。また、一行は変装魔術の使えるネコネ族のニースと行動を共にする。追われる身となった虎次達は、変装しなければならなかった。他の日本人達を捜すため、日本に戻る手段を探すために、商業都市リーンガムへ向かうのだがー。
17歳の日下部虎次が乗っていた飛行機が墜落。目を覚ますと、機内に一人取り残されていた。外に出た虎次は、事故から生き延びたのに、崩れてきた飛行機の翼に潰されて死んでしまうーかに思えた。が、虎次は機内で目を覚ます。それは死して生き返る能力、リスポーンによるものだった。非現実的な状況に混乱しながらも再び外に出るが、今度は異形の存在、魔物に殺されてしまう。またも機内で生き返った虎次は、ここが異世界であり、自分に異能が宿ったことを理解したのだったー。