著者 : 門田充宏
時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー
創元SF短編賞正賞・優秀賞受賞者、佳作入選者が集結、新作短編で競演。“時間編”には松崎有理(第1回正賞)、空木春宵(第2回佳作)、高島雄哉(第5回正賞)、門田充宏(第5回正賞)、石川宗生(第7回正賞)、久永実木彦(第8回正賞)、八島游舷(第9回正賞)の7名の作品を収録。2020年代の日本SF界を担う“東京創元社生まれ”の気鋭作家たちが贈る、オリジナルアンソロジー。
追憶の杜追憶の杜
人間の記憶をレコーディングし、他人にもわかるよう翻訳する技術を生みだした会社・九龍。創業者の不二が病に倒れてからも事業を拡大し続けていたが、記憶データをめぐって起きたいくつかの事件により、世間から非難と疑いの目が向けられていた。九龍に所属する記憶翻訳者の珊瑚は、恩師の不二と大切な居場所である九龍を守るため、事件の真相を探ろうとするが…。デビュー作『風牙』に連なる中編集。
風牙風牙
人間は忘れる生き物だ。だからこそ、残っている記憶には意味がある。記憶翻訳者とは、依頼人の心から抽出した記憶データに潜行し、他者に理解可能な映像として再構築する技能者である。珊瑚はトップ・インタープリタとして期待され、さまざまな背景を持つ依頼人の記憶翻訳を手がけていた。しかし彼女にとって人の記憶と深く関わることは、自分自身のなかにある埋められない欠落と向き合うことでもあったー第五回創元SF短編賞を受賞した表題作にはじまる連作短編集。
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