著者 : 青木知己
Y駅発深夜バスY駅発深夜バス
運行しているはずのない深夜バスに乗った男は、摩訶不思議な光景に遭遇したーー奇妙な謎とその鮮やかな解決を描く表題作、読者への挑戦状を付したストレートな犯人当て「ミッシング・リング」、女子中学生の淡い恋と不安を描く「猫矢来」、怪奇小説と謎解きを融合させた傑作「九人病」、自信のアリバイ・トリックを用意して殺人を実行したミステリ作家の涙ぐましい奮闘劇「特急富士」。あの手この手で謎解きのおもしろさを伝える、著者再デビューを飾る〈ミステリ・ショーケース〉。
偽りの学舎偽りの学舎
塾は今や巨大産業として、莫大な利益を産む教育機関だ。利益が望めるところに犯罪も生まれる。神奈川県の進学塾に、自殺した教師の名で脅迫メールが届いた。何かと世間体を気にするその塾は、内密に事を済まそうと、ある人物に解決を依頼する。その人物とは、かつてキャリアとして将来を期待された警察官だった。しかし、彼はどす黒い組織に反発し、ある事件をきっかけに、潔く身を退いたのだった。事件を調べるうちに、また新たな事件、そして忌まわしい過去が暴かれていく……。 本格ミステリーの次代の担い手として期待される新人・青木知己、初の単行本化。
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