小説むすび | 著者 : 青木祐子

著者 : 青木祐子

とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジーとっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー

甘くてかわいいだけじゃない、人気作家が描くスパイスの効いた“おいしい"話。 全五編収録。 女性専用の人材派遣会社『クッキー&クリーム』に所属している“フレンド要員"である七実。 今日の依頼人は、大学四年生の村本香住。「高校時代の親友と久しぶりで会う感じで」というリクエストのもと、 人気のデザートブッフェに行くことになるが……。 青木祐子「レンタルフレンド 」 父が突然会社を辞めて、たい焼屋を始めてしまった。 開店当初こそ行列ができたが、最近はうまくいっていないのが、中学生である藍にもわかる。 父の脱サラのせいで転校せねばならず、クラスメイトのモギタカシは超絶ウザいちょっかいをかけてくるし、 イライラしながら帰り道にある神社に寄ると、そこで狐目の不思議な青年と出会い……? 阿部暁子「たぬきとキツネと恋のたい焼き」 二人姉妹のわたしの姉は、子どものころから面倒見がよくて、 万事そつがなくて、なかなかの美人で、ちょっと意地悪だ。 17歳になった今でも子ども扱いしてくるので頭にきて、叔母のところに泣きつきにいくと、 姉とわたしにまつわるある「秘密」の過去を教えてられてーー。 久賀理世「明日のおもひでフレンチトースト」 僕の人生は、ひとことで言えば双六だ。 そこにはスタートからゴールまで、あらかじめ決められたマスが並んでいる。 盤上の僕はただの駒。両親がふるサイコロの目に従って、 ゴールに向かって淡々と進んでいけばそれでいいーーそう本城宗一郎は思っていた。 だが、同級生の高瀬誠と親しくなるうちに……? 小湊悠貴「悪友と誓いのアラモード」 「僕と、あんみつを食べてくれないかと思ってね」。 白昼堂々、上等なスーツに身を包んだ見知らぬ紳士にナンパ(?)された俺。 なんだかんだと丸め込まれ、ビルの谷間にあるひなびた甘味処であんみつを食べることになるが……? 椹野道流 「おじさんと俺」

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