著者 : 風来山
一国の主となった冒険者ケイン。騒がしつつも平穏な日々を送っていたある日、ベルネクス低地王国の国王がケインの元を訪れ「力を貸してほしい」と嘆願する。世界最強の海軍と謳われる「アルビオン海洋王国」に脅かされているという。バッカニア島の海賊たちも味方につけ、徹底抗戦を決めたアルテナ同盟とベルネクス低地王国。しかしその一方で、アルビオン海洋王国との戦争に対して唯一人憂うケイン。及び腰の彼に寄り添い、「困ったときは家族を頼りなさい」と言うアルテナの言葉に励まされ、戦う覚悟を決めるのだった。いよいよ開戦の時、女王アリスティリアが神剣黒風の騎士剣の力を振るい、アルビオン海洋王国が優勢の戦況を作り出すが、ケインたちは上空から仕掛けることで、見事戦況を逆転させることに成功する。圧倒的な戦力差を見せつけられた女王アリスティリアは降伏を受け入れるも、近衛騎士団長ランスロットの独断によって戦線が継続されてしまう。一触即発の空気の中で戸惑うケインに、愛する女性の声が届く。「ケイン、ここは私に任せて」すると突然、人間の戦争に参加しないはずのアルテナが戦場に出てきてしまいー…!?
農業・建国・スローライフ!日本で社畜だった大野タダシは、転生した異世界で農業の神に気に入られ、前代未聞の手厚い加護を受ける。そうして異世界で夢のスローライフを営むーはずが、降り立ったのは荒れ果て瘴気ただよう「辺獄」と呼ばれる巨大な半島!タダシは苦戦しつつも、持ち前の真面目な性格と神からの加護でグングンと土地を開拓していく。さらにはタダシの作る物資を求め、迫害されたエルフの元女王、獣人の女勇者、ドワーフの名工も集まってきてー。ほのぼの異世界農業ファンタジー!書き下ろし番外編「異世界の大地に根を張る」を収録。
前世で見たもの全てを記憶から引き出せる才能を活用し、王太子シャルルとその軍師ワルカスが引き起こした帝国への無謀な遠征ーその全滅の窮地を、史上類をみない電撃戦によって救い出した転生者ハルト。これで王国に平穏を、そしてぐーたらな生活が戻ってきた…と思っていたのもつかの間、今度はワルカス失脚で成り上がった軍師ラスタンが、王国首都で王族を幽閉、農民を扇動してクーデターを起こしてしまう!!王都の民を憂い、家族を想うルクレティア姫の悲痛の声を聞いたハルトは、新たに仲間にしたエルフの魔術師シルフィーらとともに再び軍を編成、ラスタンを打ち倒すべく立ち上がるのだがー!!
異世界の女神ミリスの力により、前世ー日本で見たものを全て記憶から引き出せる才能を得るも、平穏な暮らしを求め、王国の辺境都市カノンの役人となった転生者ハルト。ところがある日。突然襲来した帝国軍によって都市の防衛部隊が壊滅。街が滅亡の危機を迎えてしまう!そんな絶望的な状況の最中、僅かな兵で市民を守ろうとする少女騎士・エリーゼと出会ったハルトは、身分を偽り軍師として危機を救うことを引き受ける。前世の記憶から兵器を産み出し、軍略を次々に披露するハルトは帝国軍を圧倒。やがて30対5000の兵力差を覆し、市民「すべて」を救い出す『都市丸ごと撤退作戦』を成功させてしまう!その結果、王国からは“救国の英雄”と祭り上げられ、帝国からは“幻の魔術師”と恐れられる希代の天才軍師となったハルトは、平穏を求める想いとは裏腹に、戦場でその才能を次々発揮していくことになるのだがー!!
「アナストレア、君を娶りに来た」ある日突然ケインたちの前に現れた帝国の皇太子ジークフリートは、アナに一世一代のプロポーズをした。呆気にとられるケインたちを前に、ケインに想いを寄せるアナは文字通りこれを一蹴。ジークフリートに究極秘技まで叩き込んでしまう。仮にも相手は帝国の皇太子。たちまち外交問題に発展し、帝国と事を構えるのはよくないと考えたアウストリア王国国王ディートリヒは、結婚話を前向きに進めようとするのだがー!?「こんなやり方はよくありません。結婚って、こんなふうに当人を無視して強引に決めることではないでしょう」アナを慮って国王とジークフリートを諌めるケイン。結果として恥をかかされることになったジークフリートは、その諌言を受け入れるどころか、ケイン王国を潰そうと次々に仕掛け始め、ついには最凶最悪の邪竜帝王まで降臨させてしまった!!一方、ケインはケインで「女王様としてケイン王国を治めてほしいんだ」とアナに伝えた言葉が、まさかの「俺の嫁になって一緒に国を治めてくれ」と変換して受け取られ、千載一遇のアルテナ復活の奇跡を土壇場でアナに妨害されることになってしまいー…!?
季節はめぐり、あたりはすっかり冬になっていた。ようやく平穏な日常を取り戻したケインが、寒さに耐えつつテトラと薬草を採取していると、クコ山に絹を裂くような悲鳴が響いた。何事かと駆けつけてみると、そこには雪の妖精が舞い降りたと思うほど美しいエルフの少女が、ケガをした足を庇うようにして座り込んでいた。人間であるケインを拒むエルフの少女に、ケインは構わず治療を施すと、少女をおぶって、用があるというシスターシルヴィアのところに連れていく。果たして少女は、シスターシルヴィアの妹・ローリエだった。そして、ローリエ曰くエルフの森が大変なことになっているようで…!?
アナストレア、マヤ、セフィリアたち「高所に咲く薔薇乙女団」に加え、みんなの助力もあってなんとか悪神を浄化、街を救うことができたケイン。お礼にともらった大きな家の庭でいつも通り教会の孤児たちと遊んでいると、そこにひとり、今まで見たことのない少女が現れた。人形のように小さい顔に、不釣合いなほど大きな黒い瞳。白い肌に、細い手足、足元まで伸びる、長く豊かな黒髪。名前がないというその少女に、ケインは見た目から黒を意味する「ノワ」という名前を付けた。いっぽう、ノワとの新たな出会いはあったものの、穏やかな生活を取り戻したかに見えたケインのもとに、今度は鋭い爪を持ち不幸な過去を背負った、フード付きマント姿の怪しげな人物が近づいてきてー…!?普通の“おっさん”ことケインが、普段通りただ善行するだけで、いつの間にか魔族の少女まで幸せにする、バトルありコメディあり美少女ありの、おっさん系“究極”癒やしファンタジー!!書き下ろし2本収録!!
20年間せっせと山で薬草採取だけに励んできたおっさん冒険者ケインは“薬草狩り”と揶揄されながらも、地味で穏やかな暮らしに満足していた。ある日のこと。日課の薬草狩りをしていたケインは、偶然にも超レアアイテム「蘇生の実」を手に入れる。だが、無欲なケインは、売れば城が建つほど高価な「蘇生の実」を、仲間を救うために奔走していた少女に僅かな銀貨で譲ってしまった。翌日突如Sランクのパーティーからの加入依頼が舞い込んだ。「蘇生の実」を譲った少女は、剣姫と呼ばれる最強冒険者アナストレアだったのだ!!それからというもの、偶然死にかけの魔獣を倒したり、遥か年下の聖女に告白されたりと、善良だけが取り柄のケインの地味な生活は彼女との出会いから一変していくことになりー!?バトルありコメディあり美少女ありの、おっさん系“究極”癒やしファンタジー!!