著者 : 飯尾憲士
開聞岳開聞岳
若くして死を選らばざるをえなかった、特攻隊員のなかに数名の朝鮮出身者たちがいた。「天皇のためなんかに死ねるか」といっていた高山昇こと崔貞根は、ある日ついに開聞岳をあとにする。なぜ、自国を解放してくれるはずのアメリカ艦船に彼は勇躍突入していったのか?執拗なまでの著者の追求は、生き証人を尋ね沖縄から韓国まで拡がる。そして徐々に解きほぐされてゆく真実…。
ソウルの位牌ソウルの位牌
父の位牌と古ぼけた1枚の写真を手に、ソウルへと向う。かつて海浜入学を志しその折、父が朝鮮人であることを知って以来35年…。ソウルの街から大田から、叔父が叔母がいとこたちが集ってくる。温かく、懐しい,初めての“再会”。すばる文学賞受賞作。
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