著者 : 飯島敏宏
ギブミー・チョコレートギブミー・チョコレート
東京本郷で生まれ育った弘は、悪ガキ仲間たちとともに、伸び伸びと子ども時代を謳歌していた。だが戦況の悪化は日常を変えていく。巧妙につきまとう特高警察、姿を消した外国人の友人、代用品になったお菓子ー。芸術を愛し、自由の尊さを説く先生は学校から去り、替わりにやってきたのは軍国主義の先生たちだった。軍隊式のしごきに耐え、疎開先ですきっ腹を抱えても、弘たちは未来を見ていた。だが、1945年3月、中学受験のために東京に戻った彼らを待ち受けていたのは、想像を絶する大規模な空襲だった。『ウルトラQ』『ウルトラマン』『泣いてたまるか』の監督が自らの戦争体験をもとに、「少国民」と呼ばれた子どもたちの姿を鮮烈に描きだす、自伝的小説。
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