小説むすび | 著者 : 香魚子

著者 : 香魚子

後宮の烏 2後宮の烏 2

出版社

集英社

発売日

2018年12月18日 発売

圧倒的中華幻想譚、衝撃のシリーズ第2巻! 後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、 「烏妃」(うひ)と呼ばれる特別な妃が住んでいる。 漆黒の殿舎のなかでひっそりと暮らし、外に出てくることはめったにない。 彼女は不思議な術を使い、憎い相手の呪殺から招魂、祈祷、失せ物さがしまで、 なんでも引き受けてくれるともっぱらな噂だった。 後宮で生きながら、けして帝のお渡りのない妃。 そして、けして帝の前でひざまずくことのない妃。 ーーそれが烏妃だった。 しかし、それが意味するところを知る者は、ほとんどいない。 当代の烏妃として生きる寿雪は、先代の言いつけに背き、 侍女を傍に置いたことに深く戸惑っていた。 烏妃とは、なにも望まず、ひとを遠ざけ、ただひとりでいるものだからだ。 そんな彼女のもとに、今夜も「頼み事」のために訪ねてくる人がいる。 ある少年宦官は、自分と同じ年頃の宦官の幽鬼が現れるという。 入水して死んだ、かつて仕えていた妃の幽鬼を弔ってほしいと老宮女はいう。 古い布作面には男の幽鬼が取り憑いている、という気味の悪い話もある。 そしてある夜、後宮で起きた凄惨な事件は、 寿雪が知る由もなかった驚愕の真実をもたらすことになる、がーー。 烏妃をしばる烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)とは何か? 烏漣娘娘がおそれる「梟」(ふくろう)とは一体誰なのか? 烏妃の孤独と運命を知ることとなった皇帝・高峻はーー。

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