著者 : 高島雄哉
創元SF短編賞正賞・優秀賞(佳作)受賞者が勢揃い。〈時間編〉では松崎有理(第一回正賞)、空木春宵(第二回佳作)、高島雄哉(第五回正賞)、門田充宏(第五回正賞)、石川宗生(第七回正賞)、久永実木彦(第八回正賞)、八島游舷(第九回正賞)の七名が競演。正統派のタイムリープものから、古典落語をモチーフにした幽霊譚、VR世界での”引っ越し”騒動まで“東京創元社生まれ”の気鋭・新鋭作家たちが贈るアンソロジー。
新進気鋭のハードSF作家・高島雄哉が挑む、 ゼロ年代最高の本格SFアニメーション『ゼーガペイン』(サンライズ制作)のスピンオフ長編小説、 『エンタングル:ガール』 2006年にTV放映されたサンライズ作品『ゼーガペイン』は、近未来の舞浜の高校生たちを主役に、衝撃的なループ世界と高度なヴァーチャルリアリティ世界を構築した、ゼロ年代最高の本格SFアニメーション(星雲賞メディア部門候補作)。『エンタングル:ガール』は、オリジナルな着想を取り入れたスピンオフ長編である。語り手の了子(リョーコ)は、映画研究部の仲間とコンテスト用の長編映画製作にとりかかる。受付締切は夏休み最終日。撮影を続けるなかで、了子たちはあちこちで奇妙な齟齬に気づく。高校だけではない、舞浜という町自体も……。新進気鋭のハードSF作家が、ロボットの出てこない『ゼーガペイン』を再構築する。
第5回創元SF短編賞受賞 天才科学者である気の強い姉に、なにかにつけて振りまわされる「ぼく」。大学4年生だった夏に日本で行われた「あの実験」から3年、「ぼく」はまたしても姉に呼び出された。向かった先は、ラグランジュポイントL2に浮かぶ、姉の勤務する国際研究施設。姉はそこで、宇宙論に関するある途轍もない実験を秘密裏に進めていた。第5回創元SF短編賞受賞作に始まる新時代のハードSF中編連作。