著者 : 高橋しん
零合(第2号)零合(第2号)
名前を失った星で生きる“あなたとわたし”を結ぶSF「標のない」。戦争と真実に直面した平凡な少女の選択を描く歴史フィクション「大火」。独裁国家の修理工が語る命がけの遊戯の話「国境沿いのピンボール・リザード」。二〇〇七年夏・少女(たち)の呪縛と解放を描く小さなセカイ系「グッバイスタンダー」。読切をメインに長篇一挙掲載含む小説8篇・漫画1篇&イラスト多数収録。“唯一百合”のノンジャンル文芸誌、堂々の第2号。
最終兵器彼女最終兵器彼女
北海道の片隅。坂の上から美しい日本海を望むこの小さな街で、ぼくはちせと出逢った。「ごめんなさい」が口癖のちせに、ぼくはつい邪険な態度をとってしまうけれど、ちせはかわいい。不器用なぼくらは、いまどきの高校生には珍しく交換日記をしながら「つきあって」いる。ある日ぼくは、ちせの異変に気づいてしまった。札幌の街で空襲に遭ったあの日、戦火の瓦礫の中に見た制服姿の少女ーひとりで呆然と立ち尽くす彼女はまぎれもなく、ちせだったー。原作者・高橋しんとの強力タッグのもと、大ヒットコミック『最終兵器彼女』が、新たな息吹をあたえられた至上の恋愛小説。
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