著者 : 高見恭子
ノーワン・ノーラブノーワン・ノーラブ
木でできた重いドアを開けてみる。そこは、自分がより温かくなれる場所。いろんな人のいろんな人生が、薄暗い照明に映し出されている。恋に迷う女たち。新しい生き方を求め、新しい出逢いを探すひと。でもただひとつ、はっきりしていることがある。「ノーワン・ノーラブ」-誰もが皆、恋をする。とあるバーを舞台に、やさしいまなざしで描かれた恋の物語。
2:022:02
失ったものは、たくさんある。たとえば気に入ってたサンダル。子供の時のクマのぬいぐるみ。そして、たくさんの言葉。うっとりする気分と、ときめきの混じった恋人の視線。2:02。それを見つけに、私は目覚める。
ブル-ブル-
ひっそりと気づかぬうちに“ブルー”はあなたのそばにいる。凍ったゼリーのような、透きとおっていいにおいのする体をぴったりと寄せて。でも、きらいにならないで。“ブルー”こそが、どんな時もあなたのそばで、あなただけを愛し、本当のあなたを見つめて、けっして裏切ることのない永遠の友達だから。
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