小説むすび | 著者 : 魚崎依知子

親友が殺された事件のトラウマで、体の成長が止まってしまった志緒。 それから4年、高校生になった志緒のもとに、親友の妹が何者かに連れ去られたとの知らせが届く。 彼女の心の拠りどころ、「トーマス」と慕う小児科医の戸増は、4年前の事件との共通点を示唆。現場に残された指紋からも、同一犯による犯行と見られ…… 志緒は友人たちとともに、事件の深部へと介入していく。 第3回黒猫ミステリー賞受賞！過去と現在が交錯する〈氷解〉ミステリー

かけつぎ職人の澪子には、結婚十年になる夫の真志がいる。多忙な刑事である真志とはすれ違いの生活が続いていた…。ある日、かけつぎの師匠である叔母の店に、初恋の相手で幼なじみの泰生が現れる。時を同じくして、澪子の住む町では訳ありの妻と夫が相次いで亡くなる不審な事件が起きる。捜査に異常な執着を見せる真志、親切顔で過剰に干渉してくる泰生。そして澪子には「ころして」と囁く奇怪な声が聞こえるようになりー。その怪異は、愛情を殺意に変える。あなたを壊す侵食型ホラー。第８回カクヨムＷｅｂ小説コンテスト“ホラー部門”特別賞。