著者 : 鳥越一朗
恋する幸村恋する幸村
「日本一の兵」と今に伝わる真田幸村だが、その前半生は謎の部分が多い。大坂の陣での超人的な活躍から「鬼のようなる」との風評も立つが、真の姿は、物静かで心優しく、腹を立てることの少ない優男だったようだ。それゆえ、女性からも愛されたのだろう、分かっているだけでも4人の妻と10人の子を持った。本書は、臆病で引っ込み思案な幸村少年が、激動の時代の流れの中で、多くの女性との出会いと別れを繰り返しながら、戦国武将として成長していく物語である。史実を踏まえつつ、想像力を駆使した展開によって、稀代の名将の人間的な実像が浮かび上がる。
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