著者 : 鳴海丈
「若君、藤丸様の護衛役を命ずる!」-白馬藩九万九九九九石の納戸頭・南条家の部屋住みであった大輔は、国家老から大役に抜擢された。側室・お嘉世の方と手を組み、御家乗っ取りを企む奥用人・仙波頼母が、藤丸を亡き者にするため、魔忍者軍団“斗狩衆”を雇ったからだった。剣は強いが女嫌い、堅物で単純直情の大輔は、斗狩衆の女忍に襲われるが、巨根絶倫であることが幸いして危機を逃れる。しかし、守るべき藤丸君には、将軍家に御目見得もできない、ある重大な“秘密”があった。そしてついに、剣難女難に立ち向かう大輔と江戸へ向かう藤丸に、斗狩衆の頭領・幻夜斎が襲いかかる!果たして正義の剣は、邪法に勝てるのかー!?書下ろし番外篇「妄龍の夜」を収録した痛快時代傑作!!
江戸へ戻るや否や、将軍家斎の命により、神君家康公の「拝領猿」を取り戻し、二百年前の罠を見事に解決した正義の浪人若殿・松平竜之介。やっと平穏な生活に戻れると思いきや、信じ難い事件が江戸を震撼させる。「羅切魔」と呼ばれる集団が、なぜか“立派なもの”をもつ男を次々に斬殺しているというのだ。しかもこの悪党は、富商も襲い、「赤地蔵」を奪っているという。果たして目的の異なる二つの事件の共通点とは?そこには、邪教団の恐るべき野望が…。日の本一の艶福家・竜之介は、ついに自らが的となって、最凶の外道に相見える!
夜更けの蔵前で、どくろが長い髪を曳いて舞い飛ぶという奇怪な出来事が!!さらに、小石川の寺で墓荒らしがあり、若い娘の首が盗まれていた!?命を削るようにして妖を癒やす十七娘・お光を、なるべく、怪事件に関わらせまいとする同心・和泉京之介だが…。娘陰陽師・長谷部透流の悲しく壮絶な過去とは!?そして、京之介たちの前に、最強最悪の“敵”が立ちはだかる!!怪奇な謎を追う同心と可憐な娘との恋心を絡めて好評!!大人気シリーズ第五弾の登場!!
油問屋の伜・喜八郎は、根岸村にある六地蔵の前で、死客人・お藍に女房の敵討を依頼した。女房のお稲が五間堀の万蔵という岡っ引に弄ばれて、縊死をした恨をはらしてくれというのである…。お藍こと紅白粉行商人の藍三郎は、殺し屋稼業に身を置きながら、惨殺された両親の仇敵を探しているのだ。凄絶な殺陣と濃厚なエロチシズムの中で描く異色の時代小説。
紅白粉の行商人・藍三郎にはもう一つの顔がある。それが世間の外道を闇から闇に葬る女装の死客人・夜霧のお藍だ。彼は幼い頃に両親を惨殺した仇敵を捜しながら暗黒街に生きていた。仇敵の名は元蔵といい、右肩に『死人彫り』をしているという。復讐の神にすべてを捧げたお藍の行く手は夜の大海よりも暗く果てしがない-。
漢武威流闘術を身につけ、九寸五分の鎧通しを武器に死客人稼業を続ける“夜霧のお藍”こと藍三郎は、もともと旅芝居一座の名女形だった。その眉目秀麗な彼が、暗黒街に生きているのには理由があった。幼い頃両親を惨殺した悪党を追い続けているのだ。藍三郎はつぶやく。「親父とお袋の仇敵が討てたら…、あとは、生きてる気もないんだ」-と。世間の悪党を闇から闇に葬る殺し屋“お藍”の阿修羅道を描く。
時は18世紀後半、江戸の町。今、世間を騒がせているのは、前代未聞の連続怪死事件。なんと死体の皮膚が透き通り、内臓が見えているのだ!そしてなぜか周囲に散乱する華紙…。奉行所も頭を抱えるこの事件に乗り出すは、丸メガネ愛くるしい同心の妹、渡来鞘香。女遊びに夢中の女装美少年“かげろう”こと景四郎を引き込み、渡来家の中間弥助を加えたこの奇人変人トリオが、江戸一のマルチ人間平賀源内の助けを借りながら犯人捜しを始めるのだが…。痛快時代コメディ全2話収録。
「学校の先生を破滅させろ、ですって!」三流無名の悪魔・カスタネトヘの今回の依頼は、きびしい校則と体罰で〈教育の地獄〉と異名をとる芙羽県立第三高校の3人の教師に復讐すること。依頼主の紀子と香奈は、アイドルのコンサートに行ったため、みせしめとして丸刈りにされてしまったのだ。ムチャクチャな校則に驚いたカスタネトは須藤、高木、若林の極悪三教師に狙いをさだめるがー?
時は江戸中期、将軍・徳川家元の治世。神田極楽横丁・おけら長屋に住む浪人・長谷川誠之進の娘・お美津は、長屋の人たちと上野の山へお花見に来ていた。ところが、一陣の風が巻きおこり、空には怪しげな雲が…。閃光が走り、爆発音とともに落ちてきたのは、目を疑うような絶世の美少年!なんとなく彼に心ひかれるお美津だが、正体不明の少年をめぐって、つぎつぎと怪事件が発生し…。
夜の遊園地ー水晶骸骨どもが祭貴優を取り囲んだ。血戈岳の戦いで葬った阿修羅の配下だった。が、優の七宝聖剣と精霊少女・舞衣の鞭の前には、彼らは敵ではなかった。優たちは、これまで11邪神のうち6匹まで倒した。今度の相手は、覇王のタブレットを狙う恐怖王だ。タブレットが恐怖王に渡ったら、世界は破滅になる。しかし、優と舞衣の前に立ちはだかる敵は恐怖王だけではなかった。