著者 : TYPE-MOON
「さあ、再演の幕が下りる時間だ」。母と娘をつなぐホワイダニットとは?アーサー王復活を悲願とする村で未来を懸けた決死の謎解きが始まる。
ジークフリート消滅という衝撃も覚めぬまま、“黒”の陣営はヴラド三世、ケイローン、アストルフォ、フランケンシュタイン、アヴィケブロン、そして“赤”の陣営から奪ったバーサーカー・スパルタクス達で“赤”の陣営に立ち向かう。一方、アタランテ、カルナ、ライダー、シェイクスピア、セミラミスの“赤”陣営は宝具「虚栄の空中庭園」で空から急襲。激闘が勃発する。そして運命は“竜殺し”を戦場へと帰還させたー。
「魔眼蒐集列車」での事件が収束するより半年前。グレイの故郷で起きた殺人事件は、未解決のまま現在に至っていた。ライネスから事件直前のあらましを聞いたグレイは、己の過去と向き合うため、再び故郷を訪れる決意を固める。黒い聖母を崇める奇妙な掟で縛られた小さな村に居座る「アトラス院」院長ズェピアにエルメロイ2世が相対したとき、事件は真に変転する。死と生、過去と現在が交錯する第零幕にして第四幕が始まる。
かつて、冬木市では七人の魔術師と英霊たちによる聖杯戦争が行われていた。だが、第二次大戦の混乱に乗じて、ある魔術師が聖杯を強奪。数十年後、その聖杯を象徴に掲げたユグドミレニア一族は魔術協会からの独立を宣言する。協会の刺客は彼らのサーヴァントに返り討ちにされ、対抗するため協会もサーヴァントを召喚。聖杯戦争のシステムが変更され、七騎対七騎という空前絶後の大戦争ー聖杯大戦が勃発する。
「腑海林の仔」に囚われ停車を余儀なくされた魔眼蒐集列車内では、ヘファイスティオンの宝具で負傷したエルメロイ2世の治療が行われていた。窮地を脱するべく、グレイは代行者カラボー、自称スパイのイヴェット、そして途中乗場したメルヴィンと共に行動を開始する。未来視の魔眼を持つ者を殺した方法、7年前の事件の真相、2世を襲った英霊を召喚した人物。多くの謎を残したまま、ついに魔眼オークションが開催される。
魔眼蒐集列車。それは、欧州の森を今なお走り続ける伝説。盗まれた聖遺物を取り戻すため、列車に乗り込んだエルメロイ2世は、天体科のオルガマリーたちとともに、列車で開催される魔眼オークションに参加することになった。魔術師たちが牽制し合う中、ひとつの悲鳴が響きわたり、殺人事件の発生を告げる。魔眼を欲する者と、魔眼を疎む者。秘中の秘たる『虹』の位階の魔眼。幾多の瞳の見つめる中、第三の事件の幕が開く。
至上の美を体現する、双子の黄金姫と白銀姫。そのお披露目で起きた殺人事件は、アトラム・ガリアスタ、冠位の魔術師・蒼崎橙子の乱入により混迷を極めることとなる。エルメロイ教室の弟子・フラットとスヴィンは師の制止を振り切り、これらに対抗すべく魔術戦を開始する。激しい戦いの中、エルメロイ2世はライネスにかけられた殺人の疑いを晴らすことはできるのか。陰謀と闘争が交錯する美しき殺人劇に、決着の時が迫る。
双貌塔イゼルマに住む究極の美を持つとされる黄金姫・白銀姫。二人のお披露目パーティーに、エルメロイ2世の義妹であるライネス・エルメロイ・アーチゾルテが出席することになった。2世の弟子グレイをボディガードとして伴い、訪れた双貌塔でライネスを待ち受けていたのは、「時計塔」に影響力を持つ三大貴族の派閥抗争と、冠位の魔術師、そして予期せぬ殺人事件だった。魔術と美、幻想と陰謀が交錯する魔術推理劇第二幕。
魔術協会の総本山「時計塔」において、現代魔術科の君主に叙されているエルメロイ2世は、「剥離城アドラ」の遺産相続に立ち会ってほしいと依頼を受ける。内弟子のグレイを伴い城へと向かった2世を待ち受けていたのは、相続のための謎解きだった。招待された高位の魔術師たちにはそれぞれ“天使名”が与えられ、謎を解いた者が遺産を引き継げるという。魔術と神秘、幻想と謎が交錯するとき、悲愴なる事件の幕が上がる。