周囲の人々に支えられ、さちは父から受け継いだ画才を開花させる。しかし祖母に託された志も捨てきれない。揺れる小さな心は幼馴染みへの思いで溢れそうだった。自分の迷いに答えを出すため、さちは土佐へと旅立つ。
江戸の夜空にハレー彗星が輝いた天保6年、江戸・深川に生をうけた娘・さち。下町の人情に包まれて育つ彼女を、思いがけない不幸が襲うが。ほうき星の運命の下、人生を切り拓いた娘の物語、感動の時代長編。 2011/12/22 発売