新編忠臣蔵(二)
元禄15年12月14日、時は来たれり。浅野内匠頭の敵を取るために、大石内蔵助を始めとする四十七人の赤穂浪士達が、吉良邸に討ち入ったのだ。何ヶ月にも及んだ慣れない江戸での生活を乗り越え、綿密な計画を立てた上での行動だった。邸内で必死に吉良上野介の姿を探す赤穂浪士達。逃げ回る上野介を見付けた彼らは、ついに怒りの鉄槌を下す。-今なお語り継がれる、熱き思いを胸に戦う男達を描いた、国民的ロマンの決定版。
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忠臣蔵の「昭和定本」をいろどる人間模様の数々-。血をみてはならぬ殿中で、浅野内匠頭が吉良上野介めがけて腰の小刀を一閃したとき、赤穂藩五万三千石は音もなく崩れた。太守は即日切腹、城は明け渡し。三百の藩士とその家族の驚愕と困惑。それは突如として襲う直下型の激震にも似ていたが、強烈な余震はまた世人を驚倒させずにはおかなかった。四十七士の吉良邸討入りである。 1990/10/04 発売
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刃傷事件から討入りまで、忠臣蔵はどこをとっても胸をうつドラマである。今でも我々の心を動かすのは、人生の縮図を形をかえて観るからだろう。振幅の激しかった大石内蔵助。また大石と共に立ち上がりつつも、消えてゆく同志。偽りの恋に情熱のすべてをかける女心の哀れさ。ラストシーンを飾る琴の爪の話ー。 1990/10/04 発売