光炎の人[下]
大阪の工場ですべてを技術開発に捧げた音三郎は、製品化という大きなチャンスを手にする。だが、それは無惨にも打ち砕かれてしまう。これだけ努力しているのに、自分はまだ何も成し遂げていない。自分に学があれば違ったのか。日に日に強くなる音三郎の焦り。新たな可能性を求めて東京へ移った彼は、無線機関発の分野でめきめきと頭角をあらわしていく。そんなある日、かつてのライバルの成功を耳にしてしまいー!?
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光炎の人[上]光炎の人[上]
時は明治。徳島の貧しい葉煙草農家に生まれた少年・音三郎の運命を変えたのは、電気との出会いだった。朝から晩まで一家総出で働けども、食べられるのは麦飯だけ。暮らし向きがよくなる兆しはいっこうにない。機械の力を借りれば、この重労働が軽減されるはず。みなの暮らしを楽にしたいー。「電気は必ず世を変える」という確信を胸に、少年は大阪へ渡る決心をする。 2016/08/31 発売
光炎の人 上光炎の人 上
時は日露戦争前夜ー明治の近代化が進む日本で、徳島の貧しき葉煙草農家に生まれた郷司音三郎。爪に火をともすような暮らしを送る一家を助けるため、池田の工場に働きに出た音三郎は、そこで電気を使用した技術に出合い、その目に見えぬ力に魅了され、仕送りするのも忘れ新製品の開発に没頭するようになった。やがて、開発の熱心さを認められ、大阪の工場に誘われた音三郎は、技術者としての大きな一歩を踏み出した! 2019/09/21 発売