凡庸を嫌い、「上品」を好むデザイナーの僕。正反対な婚約者には、さらに強烈な父親がいてーー。(「アメリカ人の王様」)不器用でままならない人生の瞬間を、肉の部位とそれぞれの料理で彩った傑作短編集。
豚足×会社を辞めて武闘派として生きる元サラリーマン。ロースカツ×結婚の許しを得るべくお父さんに挑むデザイナー。角煮×母親に嫌気がさし、憧れの家庭を妄想する中学生。ポークカレー×加齢による衰えを感じはじめた中年会社員。豚ヒレ肉のトマトソース煮込みピザ風×片思いの彼女に猛アタックを試みる大学生。生ハム×同じ塾に通う女の子が気になる偏食小学生。肉×男で駄目な味。おいしくてくせになる、絶品の「肉小説」 2014/11/01 発売