明治ガールズ 富岡製糸場で青春を
江戸から明治に時代が移ってすぐのこと。松代藩の中級武士だった横田家の娘・英は困惑していた。降って湧いた縁談を前に、身分違いの幼なじみへの淡い想いが、胸にある。一方、区長を務める英の父もまた、困惑していた。富岡にできる最新の製糸場のため、工女を集めねばならないのだ。その話を聞いた英は、縁談を先延ばしにするために、つい言ってしまう。「わたし、富岡製糸場に参ろうと思います」そして英の言葉をきっかけに、少女たちが集まって…。初めての長旅、共同生活、そして仕事。あの時代、あの場所で生きた少女たちの、瑞々しい青春記録。人気脚本家、小説初挑戦作。