季節はうつる、メリーゴーランドのように
男女だけど「親友」の夏樹と冬子。高校時代、日常の謎解きという共通の趣味で、2人は誰よりもわかり合えていた。ただ、夏樹が密かに、冬子に片想いしていたことを除いて…。そして今、社会人になった夏樹は、冬子に会いに神戸を訪れる。今度こそ、想いを伝えると決めて。けれど冬子は、なぜかかたくなにチャンスをくれなくて…。ウィットに富んだ日常の謎から、誰もが目を瞠る驚きのラストへ。切なさ最大級の青春片恋ミステリ。
関連小説
季節はうつる、メリーゴーランドのように季節はうつる、メリーゴーランドのように
奇妙な出来事に説明をつける、つまり、「キセツ」。夏樹と冬子は高校時代、「キセツ」を同じ趣味とする、唯一無二の存在だった。しかしそれは、夏樹の秘めた恋心の上に成り立つ、微妙な関係でもあった。天真爛漫で、ロマンチストで、頭は切れるのにちょっと鈍感な冬子。彼女への想いを封印したまま大人になった夏樹は、久々に冬子と再会する。冬の神戸。バレンタインのツリーを避けて記念写真に収まるカップルを見て、冬子は言った。「キセツ、しないとね」謎を乗せて、季節はめぐる。はじけるような日常の謎、決して解けない恋愛の謎。夏樹の想いの行方は…。「珈琲店タレーランの事件簿」の著者が描く、究極の片想いミステリ。 2015/07/23 発売