白日
出版社課長・秋吉の耳に衝撃的な情報が届いた。梶原局長の息子が謎の転落死を遂げたという。近く「引きこもり・不登校対策」を打ち出す新時代の高校をつくるという一大プロジェクトに邁進していたときだった。娘の不登校経験もあり事業に心血を注いできた秋吉だが、プロジェクトは一時中止。梶原の息子は自殺だったという噂が社内で広まり、会社上層部は隠蔽に動く。少年の死という状況のもと、自社の利益追求と保身に汲々とする上層部に秋吉は抵抗を試みるがー。信頼できない上司、暴走する部下、情報戦と化した社内派閥抗争。もはや社内に信用できる者はいないー。志を持って教育事業を推進してきた秋吉の運命は?少年の死の真相とは?