哀切の小海線
東京の府中刑務所から、一週間後に刑期満了で出所する筈だった受刑者・鹿島源太が脱走した。模範囚である彼は、刑務所長を殴り倒し、実弾の入った拳銃を奪い、行方をくらました。十津川警部は、東京駅から新幹線で郷里の博多に向かったのではないかと推察し、逃走経路を追い始める。そんな折、かつて鹿島と親交のあった情報屋・田所文雄が殺されているのが発見された。鹿島の逃走と関係があるのか…?脱走した理由を追い求めて、十津川は鹿島が逮捕されるにいたった7年前の事件を調べ直してみると、原発用地買収問題にぶちあたり…。高原鉄道を舞台に、愛と哀しみの幕があがる!!