夜道を歩く時、彼女が隣にいる気がしてならない
零細出版社アルバイトの大学生・米田は、実話怪談記事の執筆もおこなう「怪談ライター」だ。ある日彼は取材の最中に、乃亜という不思議な、赤い服を着た女性と出会う。彼女はオカルトマニアで怪談の現場に多数足を運んでいた。そして特に「神隠し」に執着しており、ある事情から自らもいつか異界へと行くことを夢見ていた。初めは乃亜と関わり合いになりたくないと感じていた米田だったが、深夜のオカルトスポット巡りなどのデート(!?)を通じて、否応なく距離を縮めていく。そして夏休み、奇妙な祭りの風習があるという話を聞いて、後輩の実家がある山奥の土地に赴いたのだが…。ラストが深く沁みる、新時代の青春恋愛ホラー。