リヴァプールのパレット
生命を賭して著者が紡いだ、読者へのラストメッセージ
ずっと前に早世した妹といま余命宣告を受けた自分をつなぐことで見えてくる人間の孤独、湧きあがる思い、粉雪のように静かに舞い降りる記憶ーー。著者が闘病中に最後の作品と心定めて書き上げた絶筆「リヴァプールのパレット」。上質なセンチメンタリズムが内包された「僕たちの星」「彼女が悲しみを置く棚」。声帯を摘出したことを明かし、夫人が代読した藤井聡太王位の就位式祝辞ーー「声なき祝辞」の完全版を収録。
リヴァプールのパレット
目次
【小説】
リヴァプールのパレット
僕たちの星
彼女が悲しみを置く棚
【祝辞】
声なき祝辞