自由民権運動を巡る明治政府と自由党壮士らの暗闘に巻き込まれてきた干潟干兵衛と孫娘の雛。2人の運命やいかに!? 史実とフィクションを巧みに織り上げ、激動する時代の波に翻弄される人々を描く明治小説の白眉。
明治15年。年々文明開化の華やかさを増す東京を行く1台の古ぼけた辻馬車があった。それを駆るは元会津同心の干潟干兵衛。孫娘のお雛を馭者台の横に乗せて走る姿が話題を呼び、日々さまざまな人物が去来していく。ある日2人は車会党の恨みを買い、壮士らに取り囲まれてしまう。危機に晒されたお雛が「父!」と助けを叫ぶと、なんと無人の辻馬車が音もなく動き出した!そして現れたのは…?山風明治ロマネスクの最高傑作。 2010/11/25 発売