沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一
盟友・橘逸勢らと共に、遣唐使として長安に入った若き僧・空海。密教の真髄を「盗みにきた」と豪語する空海は、ありあまる才で多くの人を魅了していく。一方長安では、奇怪な事件が続いていた。役人・劉の屋敷に猫の化け物が取り憑き、皇帝の死を予言したという。噂を聞いた空海と逸勢は、劉家を訪れ妖猫と対峙することに。その時から2人は、唐王朝を揺るがす大事件にかかわることになるー!中国伝奇小説の傑作ここに開幕。
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妖猫に取り憑かれた劉家の妻が唄った歌。それが、およそ60年前、詩仙李白が玄宗皇帝の寵妃・楊貴妃の美しさを讃えた詩だと知った空海と逸勢は、偶然知り合った後の大詩人・白楽天と共に馬嵬駅へ行き、楊貴妃の墓を暴くことに。だが驚くべきことに、そこには妖しい呪がかけられていたうえ、石棺の中に楊貴妃の姿はなかったー。そんな空海に、謎の方士・丹翁は「このことは忘れよ」と警告するが…?中国伝奇小説の傑作、第2弾。 2011/10/25 発売
沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三
安倍仲麻呂が遺した手紙により、空海たちが知った事実。それは、かつて玄宗皇帝が楊貴妃を処刑せざるを得ない状況に陥った際、道士・黄鶴の提案に従って尸解の法を用い、楊貴妃を仮死状態にして難を逃れようとしたが、あえなく失敗したというものだった。一方、青龍寺の恵果のもとに、妖しい影ー黄鶴の弟子であった白龍が現れる。白龍は順宗皇帝を呪殺し、唐王朝を完全に滅ぼすと予告する。中国伝奇小説の傑作、第3弾。 2011/11/25 発売