江戸の天保年間、闇に生き、悪に駆ける者たちがいた。御数寄屋坊主、博打好きの御家人、辻斬りの剣客、抜け荷の常習犯、元料理人の悪党、吉原の花魁。6人の悪事最後の相手は御三家水戸藩。連作時代長編。
江戸天保年間、平和が続き、爛熟が極まり、世の中が饐えた匂いをはなち始めた頃、闇に生き、悪に駆る六人の男たちがいた。河内山宗俊。片岡直次郎。金子市之丞。森田屋清蔵。くらやみの丑松。三千歳。人々は彼らに怯え、彼らを讃え、天保六花撰と呼んだー。時代を痛快に生きた男たちを描く、連作長編時代小説。 1993/11/09 発売