小説むすび | 指先の戦慄

指先の戦慄

指先の戦慄

萌子は、かつて夫だった男と待ち合わせをしていた。折り入って相談があるというのだ。萌子の親友と不倫関係になり、やがて彼女を捨てて親友と結婚した男は、弱りはてた様子で、一度妻と会ってくれないかと持ちかける。仕方なく家を訪れた萌子が目の当たりにした、元・親友の変貌とはー(「尽くす女」)。誰の胸の内にもあるごく普通の感情が、やがて誰かを奈落へ突き落とす。心理描写の名手が日常に潜む闇に迫る、傑作短編集。

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP