小説むすび | リラム 〜密偵の無輪者〜

リラム 〜密偵の無輪者〜

リラム 〜密偵の無輪者〜

王も国も意味を失って崩壊した世界。かつて国を為した組織は経済集団と定義され「圏“エスティズ”」と呼ばれるようになっていた。東にあるヒウモト圏の継承第二位のレイロウは自らその権利を放棄したにもかかわらず、頭脳の冴えゆえに、第一位主である兄からは却って疑われてしまい、暗殺を避けてロキオルス圏に亡命していた。しかし、ロキオルス圏位主官の娘マリエイラを房中術でもてなしながら隠遁生活を過ごすレイロウの下には、いまだ兄の殺意が貿易商の形となって伸びてくる。ある日、レイロウはマリエイラから、圏が侵略の危機にさらされる前にと、ヒウモトとの外交補佐に紛れた諜報を依頼されるのだがー。

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